トヨタ・イプサム(ACM26)のABSが勝手に作動してしまう。その原因を調査しました。
車両情報
初度登録年月 平成14年1月
型式 TA-ACM26W
総走行距離数 約200,000km
症状
・停車するときに止まる直前でABSが『ガガッ』っと作動してしまう。
➡決して急ブレーキを掛けているわけではありません。
・ゆっくり走行している状態でのブレーキでは作動しない。
・故障コードはナシ。
G-SCAN(TAB)でデータモニターを記録してみました。
こういう症状は走行してみてデータを取りながら一つずつ潰していく「消去法」で・・・
まずはABSのデータを取っていきます。
*ABSと言っておりますが、正式には「車輪速センサー」です。
➡ここではABSと言わせていただいております。ご了承ください。
すると・・・
(見辛くてすみません…)
この『データモニター』では…
止まる直前で『RR(右後ろ)』の車速センサーの値だけが一早く『0』になってしまっています。
と、いうことで実際にABSの点検をしてみます。
とは言っても
年式と車体の腐食具合から
ABSを直接外すことは困難と判断。 (外す時は、壊すことを前提にお客様に了承と確認が必要かと思います。)
今回はドライブシャフトを外して確認することに…
すると…
ABSのセンサー部分がえぐれています。
そして…シャフトの凹凸部分には
センサーの一部??
と、思われる物が詰まっています。
コレが原因の可能性大です。
ABSの異常(故障コード)は出していないものの、停車直前だけその影響が出てしまうという…
ちなみに… RL(左後ろ)の正常な状態は…
こんな感じの状態です。
ドライブシャフトとハブ(ABS付き)を中古で交換した結果
改善されました。
異常無しです。
やはり…
ABSの『特性異常』が原因でした。
トヨタ関係者の方から事情を伺っても
「止まる直前でABSが作動する場合は大抵センサーの不具合が原因」だそうです。
外せる場合は目視で点検。
外してシャフトの凹凸を清掃したり、センサーの清掃を試みるのだそう・・・
(エアーガンでプシューっと飛ばしてみる)
こんな症状でお困りの方がいましたら参考にしてみてください。
あくまで一つの情報としてお受け取りください。