車の暖房が効かなくなる原因とは?~いくつかの原因と診断方法~

寒いのにヒーターが効かない!推定故障箇所や点検方法などを掲載します。

まず、確認するべき点がいくつかあります。

1.水温計は上がっているか

*メーターに青【C】赤【H】のランプしか点灯しないものだと判別は難しい。 (50℃以下⇒青100℃以上?⇒赤)メーカーにより誤差があります

2.冷却水(クーラント)はちゃんと入っているか?ラジエータ内やサブタンクなどを確認。

それらを確認した上で

推定原因は・・・

サーモスタットの故障(不良)★可能性が高い故障箇所

・ウォータポンプの不良

・ヒーターファンの故障

・ヒーターホースの亀裂や穴あきによる水漏れ(エア混入)

・ヒーターコアの詰まり

・ヒーターコックのケーブルの外れ、破損

・エア・ミックスドアの故障(制御の異常)

などが上げられます。

水温計が上がらない場合・・・

(水温が確認できない場合は・・・)

診断機で点検する方法と水温計の端子にテスターなどを当てて電圧で読み取る方法もあります。 (診断機で見るほうが断然楽です。)

診断機を見ながら温度を確認し走行しながら水温が上がるのか?下がるのか?

どういった状況で温度が下がるのかを確認する

下り坂でアクセルを踏まずに下り、水温が下がっていく状態だと

サーモスタットが開いたまま固着している可能性が高い

⇒それでもキチンとサーモスタットを取り外して、ちゃんと閉じているか確認。そしてお湯を入れたボウルなどにサーモスタットを入れながら水温を徐々に上げていきサーモスタットの開き具合を確認。(単体点検)

そもそも【サーモスタット】ってなに??

サーモスタットを簡単に説明すると・・・

冷却水の通路に設置してあり、低温ではラジエーターへの水路を閉じ、暖気を促進し、水温が上昇すると水路を開き循環させ、水温冷却を促進させる部品なのです。

車種やメーカーにより設定は様々ですが

80~85℃で開き、95℃全開します。

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*このサーモスタットは「88℃」で開くようです。(少し古めのサーモです)

他の不具合の場合は??

サーモスタットが原因ではなかった場合は、状況に応じて「消去法」で一つ一つ潰していくことが一番の近道かもしれません。

例えばクーラントがあまりにも汚れていた場合は【ヒーターコアの詰まり】などの可能性もありますし、

エンジンから音がするようであれば【ウォーターポンプが故障】している可能性も考えられます。*走行距離数なども見てみる。

あと、温度調節がちゃんとできているのか??

調整のレバーやダイヤルなどを操作した時に中で動作しているか??操作しながら中のケーブルなどを点検したり・・・

他にも電気系統で「配線やカプラ」などの【接触不良・断線・短絡】も考えられます。

その時は「導通点検」や「電圧点検」などをするべきだと思います。(スイッチを押しても何も反応しない場合など)

状況に応じて点検手順など変わったりはしますが、頻繁に不具合がでるところ(可能性が高いところ)から点検していって一つずつ潰していくのが良いと思います。

よく、見落としがちなのがクーラントの濃度です。

ごく稀に濃度が薄くて不具合を起こすこともありますのでクーラントの量などを点検するときに一緒に濃度も点検しましょう。

この掲載でちゃんとした解決に導けない可能性も多くありますが、少しでも皆さんのチカラになれば幸いです。

もっといろんな不具合をこれからも掲載していくのでいろいろと見てあげてください。