エンジンを掛けてしばらくするとメーターに警告灯のランプが点灯!推定原因と点検方法を掲載します。
まず、お客様から
「メーターにランプがいきなり点灯した」
と連絡が入ったときに
「どんなランプですか??」
と、聞いたところ
『PGM-FI警告灯!』と言われ、
最初はピンと来なかったのですが・・・
言葉だけで聞くとピンとこないのですが、見てみると・・・
ホンダ特有の言い回しなんですが
【PGM-FI警告灯】は
本田技研工業株式会社の商標登録で
いわゆる
『エンジン警告灯』
*エンジンチェックランプなどとも言います。
取扱説明書に「PGMーFI警告灯」と、記載されているのでそのまま伝えてくれたのですが、
私としてはあまり聞きなれていなかったので最初は何のランプなのだろう?と一瞬思ってしまいました。
と、いうことで診断した結果と内容は・・・
初度登録月日 平成11年12月
型式 GH-RA7
エンジン型式 F23A
総走行距離数 198,000km
早速、診断機で見てみると・・・
故障コード『08-2【TDCセンサー(1)ノイズ】』
(P1361)
と、でました。
【TDCセンサー】とは・・・エンジンの回転数を検出して、燃料の噴射タイミングを制御するための信号を検出するセンサー
*上死点センサーとも言われています。(Top Dead Center〈上死点〉)
まず一度、警告灯を消去して
もう一度ランプが点灯するか
「再現テスト」してみます。
ダイアグを消去した後のエンジンの調子は特に問題はなく、普通に走行できます。
10kmほど試運転をして、まだランプが点灯しないのでアイドリングのまましばらく放置していると・・・
『また点灯しました』
また同じコードを検出しているので原因となるものを点検します。
推定原因とは・・・?
まず、TDCセンサー自体を疑う前に・・・
・【点火系】の点検
ディストリビューターやイグニッションコイル、スパークプラグの点検
*エンジンのガタつきなどでもこのコードを検出する可能性もあります。
・【TDCセンサーの抵抗値】の点検
センサーのカプラーを外して、センサーの端子間の抵抗値を測定
『1,850~2,450Ω』が正常値
・【タイミングベルトの点検】
コマずれ、コマ欠けなど・・・
・【TDCセンサーの取付の点検】
ちゃんと取り付けられているか?
点検結果は??
【TDCセンサーの取付不良】でした。
少し、取付位置が浮いている状態だったようで、それが何かの拍子にエラーを拾ってしまいチェックランプを点灯させ不具合を出していたのだと思われます。
たしかに、最初のダイアグ消去後の走行テストは問題はなかったので点火系やタイミングのズレなどあった場合には常時不具合が出ていてもおかしくはなかった状態だとは思ったので・・・
謎は全て解けました。
ちなみに、センサーの抵抗値は
「2,100Ω」でした。(正常)
センサーも・・・
4Pカプラ付きの配線に【TDCセンサーとクランクセンサーが一緒についている状態(セット)】なので
点検の際は両方の抵抗値を測定することをオススメします。
*コード 【緑・赤】⇒TDCセンサー
少しでも参考になれば幸いです。