「R」や「D」へシフトチェンジするとエンジンルームから「ガタガタ」と音がして振動も伝わってくると連絡があり入庫。その原因は??
初度登録月日 平成21年7月
型式 DBA-NZ12
エンジン型式 HR15
総走行距離数 140,000km
突然、お客様から「D」や「R」へシフトチェンジするとエンジンルームから音がして振動が凄いと連絡が入り入庫。
症状を確認すると・・・
エンジンを掛け、アイドリング状態でシフトを「R」や「D」または「P」のままエアコンのスイッチをONにした状態でエンジンがガタガタと音を立て揺れていました。
そこで、サーペンタインタイプ(1本掛け)のファンベルトを外してエンジンを再度掛けてみることに・・・
すると・・・
振動が止まりました。
なので、推定原因を
・オルタネータのワンウェイクラッチの不具合(故障)
・A/Cコンプレッサーの故障
・ファンベルトのオートテンショナーの故障(不良) (*今回は他工場で交換済みとのこと)⇒それでも音や振動が止まらず入庫に・・・
オルタネータの【簡易点検】として
オルタネータについているカプラを外しエンジン始動してみる⇒音が止まるかどうか・・・*止まらず
注:ワンウェイクラッチ単体の点検自体は難しいとのこと。取り外しには特殊工具が必要なため点検が困難であるため【簡易点検】で症状を確認していく。
A/Cコンプレッサーも異常なし。
では、どこが壊れているのだろうか・・・?
と、思っていたのですが、ファンベルトに掛かっているプーリーを見ていると・・・
なにやらもう一つ気になる部品を発見!
それは・・・
「e-4WD」に使用している4WD用モーター専用の発電機の
「ジェネレーターモーター」
このモーターにも日産特有の「ワンウェイクラッチ」がついていてそれが故障すると・・・
「エンジンの回転変動を吸収できずベルトに作用する張力変動を低減できずエンジンが振動する」
という症状を引き起こしてしまう。
要するに、
「ワンウェイクラッチが故障すると、エンジン回転が高くなった場合など(シフト切り替え時やA/C ON時)にベルトの張りの調整ができなくなるのでプーリーを固定してしまい、ファンベルトをギュンと引っ張ってしまってテンショナーなどを揺らしてしまう。」
という症状を出す。(いまいちうまく説明はできませんがそういうことです)
このジェネレーターモーターは、困難な場所に取り付けてあるので単体点検も難しいとの判断で【消去法】ということで交換しました。
すると・・・
直りました!!
完治です。
内心、確信にいたらず交換したのでドキドキしながら交換したのですが、周りの声やネットでの噂なども確認しつつ、最後は自己責任で行動に移しましたがなんとか交換しなくてもいいものまで交換するというもったいないことにならず安心しました。